黒ショウガエキス末とは
ショウガとは違う「黒ショウガ」
学名： Kaempferia parviflora
（別名：黒ショウガ、黒ウコン、ブラックジンジャー、Khing-dam（ラオス語）)
黒ショウガはタイ・ラオス山間地域に自生しているショウガ科バンウコン属の植物です。
黒ショウガは一般的なショウガや春ウコンや秋ウコンなどとは異なり、 根茎切断面は鮮やかな紫色をしています。
タイではクラチャイダム（KrachaiDam）と呼ばれ、古来より摂取される伝統的な植物です。
民間薬として滋養強壮、精力増進、体力回復、循環器系・消化器系の改善などに用いられています。
本素材は黒ショウガから抽出したエキスで、ショウガ特有のジンゲロール、ショウガオールとは全く違う有効成分である「ポリメトキシフラボノイド」を含んでおり、様々な有効性が報告されています。
黒ショウガエキス末における取得特許
-
特許5928732号
黒生姜加工物品を含有する褐色脂肪細胞活発化剤 -
特許6064156号
黒生姜加工物品を含有する深部体温上昇剤 -
特許6355248号
黒生姜加工物品を含有する交感神経活発化剤
黒ショウガエキス末基本情報
名称
| 一般名 | 黒ショウガ抽出物 |
|---|---|
| 原材料表示例 | 黒ショウガ抽出物 |
由来
| 由来 | 黒ショウガ |
|---|
有効性
| 有効性 |
|
|---|
規格・成分
| 区分 | 食品 |
|---|---|
| 機能性関与成分 | 黒ショウガ由来 テトラメチルルテオリン |
特性
| 性状 | 暗褐色の粉末 |
|---|---|
| 溶解性 | 水に可溶 ※溶解時に一部澱が生じる。 |
使い方等
| 1日摂取量目安 | 機能性関与成分量として 疲労感軽減作用 0.32mg |
|---|---|
| 使用可能剤型 | 菓子、サプリメント等 |
| 賞味期限 | 24ヶ月 |
| アレルギー物質 | 無し |
機能性表示食品の表示例
【疲労感軽減訴求】
本品には、黒ショウガ由来テトラメチルルテオリンが含まれます。
黒ショウガ由来テトラメチルルテオリンには、日常生活における一時的な疲労感を軽減する機能があることが報告されています。
黒ショウガエキス末の有効性
「疲労感軽減作用」「エネルギー消費量向上作用」「深部体温維持作用」などでの有効性が確認されています。
疲労感軽減作用
- ―試験概要―
- ・対象者：20歳以上65歳未満の健常男女
- ・試験食品：①プラセボ錠剤、②黒ショウガエキス末配合錠剤（黒ショウガエキス末群）※黒ショウガ由来テトラメチルルテオリン 0.32 mg/日含む
- ・摂取方法・期間：プラセボ錠剤または黒ショウガエキス末配合錠剤1日2錠、
適量の水又はぬるま湯とともに4週間摂取 - ・評価項目：疲労感（VAS）
- ・解析対象者数：プラセボ群 15人、黒ショウガエキス末群 20人
(松岡ら, 薬理と治療, 49(12), 2127-2133, 2021より作図)
エネルギー消費量向上作用
- ―試験概要―
- ・対象者：健常成人男性
- ・試験食品：①プラセボカプセル、②黒ショウガエキス末配合カプセル※黒ショウガエキス末 100 mg/日含む
- ・摂取方法・期間：絶食後にプラセボカプセルまたは黒ショウガエキス末配合カプセルを単回摂取
- ・評価項目：摂取90分後までの安静時エネルギー代謝量AUC（変化量）
- ・解析対象者数：プラセボ群 20人、黒ショウガエキス末群 20人
(Matsushita M et al., J Nutr Sci Vitaminol., 61, 79-83, 2015より改編)
深部体温維持作用
- ―試験概要―
- ・対象者：20歳以上65歳未満の健常男女
- ・試験食品：①プラセボ粉末、②黒ショウガエキス末粉末※黒ショウガ由来テトラメチルルテオリン 0.49 mg/日含む
- ・摂取方法・期間：プラセボ粉末または黒ショウガエキス末粉末を100mLの水に溶かして単回摂取
- ・評価項目：深部体温（舌下体温）
- ・解析対象者数：プラセボ群 23人、黒ショウガエキス末群 23人
(山下ら, 薬理と治療, 50(4), 687-694, 2022より作図)
疲労感の変化値- ―試験概要―
- ・対象者：20歳以上65歳未満の健常男女
- ・試験食品：①プラセボ錠剤、②黒ショウガエキス末配合錠剤（黒ショウガエキス末群）※黒ショウガ由来テトラメチルルテオリン 0.32 mg/日含む
- ・摂取方法・期間：プラセボ錠剤または黒ショウガエキス末配合錠剤1日2錠、
適量の水又はぬるま湯とともに4週間摂取 - ・評価項目：疲労感（VAS）
- ・解析対象者数：プラセボ群 15人、黒ショウガエキス末群 20人
(松岡ら, 薬理と治療, 49(12), 2127-2133, 2021より作図)
安静時エネルギー消費量の変化量- ―試験概要―
- ・対象者：健常成人男性
- ・試験食品：①プラセボカプセル、②黒ショウガエキス末配合カプセル※黒ショウガエキス末 100 mg/日含む
- ・摂取方法・期間：絶食後にプラセボカプセルまたは黒ショウガエキス末配合カプセルを単回摂取
- ・評価項目：摂取90分後までの安静時エネルギー代謝量AUC（変化量）
- ・解析対象者数：プラセボ群 20人、黒ショウガエキス末群 20人
(Matsushita M et al., J Nutr Sci Vitaminol., 61, 79-83, 2015より改編)
舌下体温変化値の推移- ―試験概要―
- ・対象者：20歳以上65歳未満の健常男女
- ・試験食品：①プラセボ粉末、②黒ショウガエキス末粉末※黒ショウガ由来テトラメチルルテオリン 0.49 mg/日含む
- ・摂取方法・期間：プラセボ粉末または黒ショウガエキス末粉末を100mLの水に溶かして単回摂取
- ・評価項目：深部体温（舌下体温）
- ・解析対象者数：プラセボ群 23人、黒ショウガエキス末群 23人
(山下ら, 薬理と治療, 50(4), 687-694, 2022より作図)
黒ショウガエキス末の安定性
加熱安定性(懸濁液)
- 温度85 ℃(湯煎)
- 試験濃度2.0 mg/mL
- 時間30分
- 指標テトラメチルルテオリン（黒ショウガエキス末の有効成分）
- 被験物質性状懸濁液
- ph2，3，4，5，6
水溶液での安定性 （水溶液保存安定性）※
※懸濁液の澱を除去した後の上清を用いた安定性試験結果
- 温度常温
- 試験濃度1.0mg/mL
- 期間180日
- 指標テトラメチルルテオリン（黒ショウガエキス末の有効成分）
- 被験物質性状懸濁液の上清
- 指標官能評価、色
- ph2，3，4，5，6
- 保存容器15mL PPチューブ
その他食品形態での安定性（クッキー、加熱）
クッキーに配合した黒ショウガエキス末のテトラメチルルテオリンは200℃10分の焼成後により、10%程度減衰しました。
- 温度200 ℃
- 被験物質性状クッキー
- 時間10分
- 指標テトラメチルルテオリン（黒ショウガエキス末の有効成分）
黒ショウガエキス末紹介資料ダウンロード
黒ショウガエキス末のご紹介資料
本素材は黒ショウガから抽出したエキスで、ショウガ特有のジンゲロール、ショウガオールとは全く違う有効成分である「ポリメトキシフラボノイド」を含んでおり、様々な有効性が報告されています。是非、ご覧ください。
内容
- ・黒ショウガエキス末に期待される効果
- ・エネルギー消費量亢進作用
- ・体表面温度上昇作用
その他お役立ち資料 無料ダウンロード
-
CBDとは？製品タイプや注意点など注目の成分を解説
-
睡眠改善サプリOEMのヒント集。市場トレンドから紐解いて解説
-
家でできる健康習慣実践のススメ。運動・睡眠などの対策をご紹介
-
ラフマとは？睡眠・ストレス対策で注目の素材を機能性交えて解説
-
体脂肪を減らす3つのアプローチダイエットサプリOEMのヒント
-
健康食品OEMのヒント！腸内細菌が体脂肪・ストレス・肌に与える効果とは
-
血糖値とは？高いと何が悪い？メカニズムや予防法を解説
-
食物繊維とは？種類や有効性を発揮するメカニズムを解説
-
ダイエットで注目すべき新たな指標！NEATとは？
-
シニアマーケット考察：高齢化社会の健康食品開発を考える
-
血管内皮機能とは？動脈硬化の進行を知り・回復させる方法
-
コーヒーOEM商品開発のポイント～市場動向も紹介
-
「免疫機能向上」で注目の成分とは？免疫の種類とともに解説
関連論文
-
薬理と治療, 2022, 50(4), 687-694
黒ショウガエキス末の単回摂取による体温への影響 ―プラセボ対照ランダム化二重盲検クロスオーバー試験―
-
薬理と治療, 2021, 49(12), 2127-2133
黒ショウガ抽出物含有食品がQOLに及ぼす影響 ―プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験―
-
薬理と治療, 2021, 49(10), 1627-1637
5,7,3′,4′—tetramethoxyflavone, a component of Kaempferia parviflora, facilitates sympathetic nerve innervating brown adipose tissue
