中性脂肪とは?高い/低いで何が問題?基準値の目安や改善法をご紹介
今回は、健康食品やサプリメントの商品開発を行う上で理解しておきたい「中性脂肪」について取り上げます。そもそも中性脂肪とは何か、中性脂肪値が高い/低いことで何が問題か、といった観点で解説しつつ、おすすめの機能性素材もご紹介します。
目次
中性脂肪とは?
中性脂肪とは、その名の通り脂肪の一種。食品中の脂質や体脂肪の大部分を占める物質です。脂肪酸3分子とグリセロール1分子が結合した構造をしており、英語ではトリグリセリド(TG)と呼ばれています。
中性脂肪は「血中脂質」の一つになります。血中脂質とは、血液中に溶け込んだ脂肪のことで、中性脂肪以外にも「コレステロール」や「リン脂質」、「脂肪酸」などがあります。
中性脂肪は、食事から摂取した脂肪や糖質が体内で変換されて生成され、それらが血液によって全身に運ばれることで、身体のエネルギー源として利用されます。適量であればエネルギー供給の役割を果たしますが、過剰になると皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられることになり、肥満や生活習慣病の原因となる可能性があります。
中性脂肪はエネルギー源として使われるほか、内臓の保護、体温の維持、脂溶性ビタミンの吸収補助といった役割を果たしています。
以上のことから、中性脂肪は高すぎても低すぎても問題であり、適切な値を保つとよいでしょう。
中性脂肪の基準値は?
中性脂肪の基準値は、空腹時の採血で30~149mg/dLとされています。なお、この「空腹時」は、水などのカロリーがない水分摂取を除いた10時間以上の絶食のことです。
ご自身の中性脂肪値を調べるには、血液検査が適当です。健康診断などで検査できるため、定期的に確認することで中性脂肪値を把握するようにするとよいでしょう。
中性脂肪が高いと何が悪い?
上述の通り、中性脂肪は私たちにとって重要な役割を果たしますが、摂取しすぎると皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられて肥満をまねき、生活習慣病を引き起こしてしまいます。このように、中性脂肪やコレステロールといった血中脂質のバランスが崩れてしまうことを、脂質異常症といいます。
中でも、中性脂肪が基準値から逸脱している状態を高トリグリセライド血症と呼び、心筋梗塞などの冠動脈疾患リスクを高めます。
基準値である30~149mg/dL以上、つまり空腹時TG150mg/dl以上が高値と定められています。
なお、非空腹時の中性脂肪値を「随時TG」と呼びます。空腹時TGよりも随時TGの方が心血管リスクへの関連性が高いとされており、食後中性脂肪のコントロールも非常に重要といえます。
中性脂肪値が高くなる原因は?
中性脂肪値が高くなる主な原因の一つは、食べ過ぎです。
食事から摂取した脂質や糖質はエネルギーとして利用されますが、利用されずに余ると中性脂肪となり、血液中の中性脂肪量が増え、体脂肪として体内に蓄積されてしまいます。
また、過度な飲酒もTG高値の要因となります。
アルコールを摂取すると、脂肪酸合成に関与する因子の働きが促進され、中性脂肪の材料となる脂肪酸の合成が増加します。さらに、アルコール分解物であるアセトアルデヒドによって、脂肪酸の分解を担う因子が抑制され脂肪酸が増加し、その結果として中性脂肪が増加してしまいます。
中性脂肪値が低いと何が悪い?
一方で、中性脂肪値が低すぎるとどういった問題があるのでしょうか。
中性脂肪はエネルギー源になるほか、以下のような大切な役割を担っています。
・体外からの衝撃から内臓を保護する
・寒冷外気から守り、体温を維持する
・脂溶性ビタミンや必須脂肪酸の吸収を補助する
そのため、中性脂肪値が低すぎる場合、上記のような役割を果たすことができなくなると言い換えられ、以下のような事態になりかねません。
・エネルギーの蓄えが少なくなり、疲れやすくなる
・寒冷外気の影響を受けて、低体温や末端が冷えるようになる
・ビタミンが不足して、免疫力が低下する
中性脂肪値が低くなる原因は?
中性脂肪値が低すぎる場合、過度な食事制限が考えられます。中性脂肪値が高くなる原因に食べ過ぎがあったように、食事の摂取量が極端に不足すると、中性脂肪値が低くなります。
また、過度な運動も要因となります。アスリート並みの大きな負荷のかかる運動は、エネルギー消費量も大きくなり、それだけ中性脂肪が使われることになります。
そのほか、疾患や遺伝的な体質で中性脂肪値が低いケースもあるため、気になる場合は医療機関を受診し、中性脂肪値と原因を確認しておくことをおすすめします。
中性脂肪値を正常に保つには?
中性脂肪値を改善するためには、生活習慣の見直しが大切です。
具体的には、脂質を多く含む食事を控える・アルコールを控える・運動などが挙げられます。
慢性的な食べ過ぎを防ぐために、ゆっくりとよく噛んで食べることを意識するのも良いでしょう。
また、中性脂肪の中でも、多くの生活習慣病の原因となるのは内臓脂肪であることが知られています。この内臓脂肪を減らすためには、ウォーキングや軽めのジョギングといった有酸素運動が効果的です。
中性脂肪が気になる方向けの機能性食品素材
このように、中性脂肪値を正常に保つには食事や運動などの生活習慣を改善することが大切ですが、なかなか難しいと感じる方が多いのも事実。そのため、中性脂肪を下げる医薬品や健康の維持増進の一助として手軽に摂取できる健康食品、サプリメントなどが挙げられます。中でも、健康食品やサプリメントは、簡単に入手でき、人気が根強いです。
そこでオススメなのが、東洋新薬の独自素材である「ターミナリアベリリカ™」です。
ターミナリアベリリカ™はインドで伝統的に用いられてきた、シクンシ科の広葉樹ターミナリアベリリカの果実から抽出した機能性素材。東洋新薬は臨床試験で、ターミナリアベリリカ™の食後血中中性脂肪抑制作用を確認しています。
ターミナリアベリリカ由来の「没食子酸」には、食事に含まれる脂肪の吸収を抑え、食後中性脂肪の上昇を抑える機能が報告されており、機能性表示食品としての開発実績を数多く有しています。前述の通り、空腹時TGよりも随時TGの方が「心血管リスクへの関連性が高い」との報告があることから、食後の中性脂肪へ作用することは健康維持において有益といえます。
さらにターミナリアベリリカ™には、食後血糖値や腹部脂肪、BMIに対する効果があることも報告されています。
まとめ
いかがでしょうか。重要なエネルギー源である中性脂肪ですが、過剰に蓄積されると私たちの健康を脅かす存在になってしまいます。一方で、低すぎても問題になってしまいます。
健康のためには、バランスのとれた食事や運動が重要ですが、中性脂肪を正常に維持する上で健康食品やサプリメントを利用することも有用です。
東洋新薬は、健康食品・サプリメントのODM/OEMについて多くの実績を有しています。商品開発をご検討の際は、ぜひお問い合わせください。
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食後の中性脂肪や血糖値ならびに内臓脂肪への機能を訴求する機能性表示食品として届出実績があります。
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